元々お通夜は故人が遺族と過ごす為の場として、弔問客は少ないのが常でした。
しかし、最近では首都圏を中心に告別式には出席せず、お通夜にのみ参列するという弔問客が多いです。
これは告別式が日程の調整をしにくい昼間に行われるのに対して、お通夜は仕事が終わってから訪れることが出来る夜だからこその影響でしょう。
喪服を着ていくマナー
お葬式の服装と言えば喪服。しかし少し前まで、喪服をきっちり着ていくのは告別式のみで、お通夜で喪服はあまり好まれませんでした。
これは亡くなって間もないお通夜に、喪服で行くのはまるで死ぬのを待っていたようだとされていた為です。
先述したように告別式には参列せず、お通夜のみに参列する人が増えた昨今では、お通夜にも喪服を着ていく弔問客が増えています。
一口に喪服と言っても、夏用と冬用とではやはり素材や着心地が変わってきます。
冬場は温かな素材を使っているだけでなく、ヒートテックのシャツの着用や、見えないところでの重ね着を行えば体温を調節する事は容易ですが問題は夏場でしょう
夏場のお通夜、失礼のない服装とは?
では、一体夏場はどのような服装が良いのでしょうか。
女性の場合
まず女性のケースですが、半袖のブラウスはNGです。夏場なので暑いのは分かりますが、ブラウスの着用や上着を着ないのはマナー違反である事を覚えておきましょう。
冬場に着るジャケットを夏場に着用するのは流石に辛いでしょうから、裏地の入っていないジャケットなど、通気性の良いものを選ぶ事をおすすめします。
ジャケットは袖が短めのものでも大丈夫ですが、肘が見えるほど短いものは避けましょう。
もしジャケットを着たくない、暑いのが辛い、と言う場合は礼服のワンピースを着ると良いです。
こちらは上着を着用していなくてもOKですから、ジャケットを着るより遙かに通気性が良く涼しいです。
ただ、礼服用のワンピースを着用する上で一つ気を付けたいのが、肩を出すタイプは着ない事。露出が多いものはマナー違反になるからです。
男性の場合
男性の場合も、基本的に上着無しはNGです。暑いかもしれませんが、背抜きされている上着を着用しましょう。
上着さえちゃんとしていれば、下に着るシャツは半袖でも構いません。ただし、ネクタイはしっかり締めるようにしましょう。
まとめ
お葬式の場は、故人とお別れをする最後の空間です。遺族の悲しみに寄り添い、場違いな服装で厳粛な空気を壊さないよう心掛けましょう。
夏場に相応しい喪服を持っていない場合や、自分が選ぶものに不安がある場合は、礼服売り場のスタッフに相談すると良いです。