生活するうえで、急にお金が必要になる経験は何度もありますよね。冠婚葬祭や車のメンテナンス、自分や家族の急な入院など。
手持ちがない場合、頼れるのは家族や親戚ですが、どうしても身内に迷惑をかけられない事情もあるかと思います。
そんなときに役立てられるのが「カードローン」。しかし、利用した経験がない人にとっては怖いイメージがあるはず。
そこでカードローンの仕組みや種類、それらの違いについて解説していきますので、ぜひ今後の参考にしてくださいね。
カードローンには3種類ある
まず、一口にカードローンといっても、1種類だけではありません。カードローンには「消費者金融系・銀行系・信販系」の3種類があり、それらには違いがあるのです。
この種類の差を理解すると、お金を借りるときに役立ちますよ。
消費者金融系はスピード融資が売り
カードローンというと、一番に思い浮かぶのが「消費者金融系」でしょう。テレビのCMではタレントや芸人さんを起用して、親しみやすいムードを出しています。(アイフルやプロミスなど)
この消費者金融系とは、いわゆる「サラ金」のことです。ただ、サラ金という言葉にあまり良いイメージはありませんよね。
一昔前だと、「サラ金地獄」というワードが認知されていたほど、「サラ金⇒怖い」という図式が成り立っていました。
このサラ金とは、「サラリーマン金融」を略した言葉。サラリーマンを対象とした小口の金融業者のことなので、こう呼ばれていたのです。
そして、昔は消費者に対して大きな金利を負担させて、利息を儲けようとする悪徳業者が多くいました。
いろいろと社会問題にもなったので、当時を記憶している年代だといまだに「サラ金は怖い」という感情が強く残っているかもしれません。
しかし、消費者を守るための法改正(貸金業法)が行われ、現在では高額な金利は禁止されています。
上限金利は利息制限法で定められた水準(貸付け額に応じて15~20%)となっています(利息制限法の上限金利を超える金利は、無効・行政処分の対象、出資法の上限金利を超える金利は、刑事罰の対象となります)。
引用元:貸金業法Q&A:金融庁
そうして今はサラリーマンだけでなく、さまざまな人が利用するようになりました。このような背景から、サラ金ではなく「消費者金融」という呼び名が一般化していったのです。
金利は銀行系に比べると高いですが、審査は比較的ゆるいので、スピードを求める人が利用しやすい点がメリットだといえるでしょう。
銀行系は大きな金額が借りられる
銀行もカードローンを扱っています。銀行には豊富な資金があるので、低金利で貸付を行えるのです。
しかし、低金利で貸すため、審査が厳しいのが特徴となっています。
消費者金融はスピード融資を大きく宣伝していますが、銀行系だと審査に時間がかかるため、早く現金が手元に欲しい人には向いていません。
さらに審査も厳しいとなると、初めてカードローンを利用する人にとっては敷居が高く感じるはず。
ただし、銀行系は消費者金融系に比べて、大きな金額が借りられるのがメリットだといえます。
というのも、消費者金融は「貸金業法」という法律により、「年収の3分の1までしか貸してはいけない」という決まりがあるのに対して、銀行にはこの法律が適用されないからです。
Q2-1. 総量規制とは何ですか?
A2-1. 借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐために設けられた新しい規制です。具体的には、貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合は、新たな借入れはできなくなる、という内容です。
引用元:貸金業法Q&A:金融庁
そのため、銀行系だと年収にかかわらず、その銀行が定める限度額まで借りることが可能。なので、大きな金額を借りたいと感じている人にとってはメリットがあるのです。
(※「貸金業法」が適用される「貸金業者」は、お金を貸す業務を行う業者を指します。銀行は「貸金業者」ではないので、「貸金業法」が適用されないのです。)
借りようと思っている金額によっては、銀行系は金利も安いのおすすめだといえますね。
信販系は会社を見極める必要がある
信販系は、銀行系や消費者金融系と違ってあまり世間に認知されていません。ということは、大きなメリットはないのかといえばそうでもないのです。
信販系ですからクレジットカードの会社が行っているのですが、会社によって金利の差が大きいのが特徴。
審査も会社によって厳しいという評判もあれば、審査がゆるくてすぐに借りられたという意見もあります。
そのため、会社選びをしっかり見極めることで、かなりお得に利用できる点がメリットともいえるでしょう。
金利と審査の面で考えると、銀行系と消費者金融系の真ん中のポジションだと考えられます。今後、カードローンを選ぶときの選択肢のひとつとして覚えておいてください。
まとめ
カードローンといっても3種類あり、それぞれの違いを理解すると利用するときに役立ちます。
- 消費者金融系は金利が高いけれど審査がゆるい
- 銀行系は金利が安いけれど審査が厳しい
- 信販系は選ぶ会社によって審査も金利も大きく違う
お金を借りるのはよくないという風潮がありますが、生きていくためにはどうしても必要な状況もあるでしょう。
いざとなったら落ち着いてカードローンを利用できるように、知識を広めておくことも重要です。